何故かやってることがズレてしまう人の特徴
工場で監査を受けたときのことです。
ある監査員から「この商品の重さを測る計量器の管理ができていませんね。校正をした方がいいと思います」という指摘を受けました。
そこで業者に見積りを依頼したところ、「どの種類の校正をかけますか?」と聞かれることに。国際基準に基づくものや、簡易的なものなど、調べるといくつかの種類があるようです。
私は監査員にこう尋ねました。
「これはどの校正をかければ良いのですか?」
すると監査員はこう答えました。
「校正することが目的になっていませんか? 私が見ているのは“マネジメントシステムが機能しているかどうか”なんです」
—
目的を忘れると「手段の奴隷」になる
この瞬間、ハッとしました。
校正の種類を決めること自体がゴールではありません。あくまで目的は**“マネジメントシステムを成立させ、製品の信頼性を担保すること”**です。
これと同じこと、現場でもよくありませんか?
上司が「効率を上げよう」と言ったのに、いつの間にか「やるべきことリスト」に変換してしまう。
指示の背景を考えず「作業を消化する」ことだけに集中してしまう。
これでは、指示の本来の意図から外れてしまいます。
—
「目的意識」を持つ人は信頼される
「これは何のためにやるのか?」と一度立ち止まって考える。
それだけで選択肢の見え方が変わります。
目的を理解している人 → 状況に応じて柔軟に判断できる
手段に縛られている人 → 「言われたことしかできない」と評価されがち
どちらが信頼されるかは明らかですよね。
—
明日からできる一歩
仕事を始める前に「これは何のためか?」と自問する
指示を受けたら「つまり目的は〇〇ですね?」と確認してみる
会議や改善活動の場では「そもそも私たちの目的は?」と一度立ち返る
これだけで、行動がブレにくくなります。
—
👉 まとめ
目的を忘れると、手段に振り回されます。
常に「何のためか?」を意識し続けること。
その姿勢こそが、信頼される人への第一歩です。