「できる」と「改善になる」は違う!現場あるあるから学ぶこと
ある日、在庫管理をしている事務職員の方からこんなお願いをされました。
> 「いつも現場の人が工程ごとに運んでいる箱の中身を100本に統一してくれませんか?バラバラだと合計を計算するのが面倒なんです。できますよね?」
確かに言いたいことは分かります。数字が揃っていたら計算も楽になりますよね。
実際に現場作業員に聞けば「やれる」と答えた人がいたそうです。だから事務側からすると「大丈夫だ」と思ってしまいます。
でも――ここがポイント。
「やれる=改善になる」とは限らないんです。
現場では途中で検査不良が出て歯抜けになることもあります。そこにいちいち補充を入れると手戻りが増えて非効率に…。しかも小さな変更でも大人数に影響し、全体としては大きな負担になることもあります。
つまり、事務処理が少し楽になる代わりに、現場が大きな犠牲を払うことになってしまうのです。
だから改善を考えるときは、こんな問いかけをしてみましょう。
この改善は誰のため?
何かを犠牲にしていないか?
自分本位になっていないか?
そして、もし現場を変えたいと思ったときは、必ず自分の目で作業を見てみることをおすすめします。机上で考えるのと、現場を見て判断するのとではまったく気づきが違いますから。
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💡今日のまとめ
「できる」と「改善になる」は別物。
本当の改善は、みんなが安心して回せる仕組みにすること。相手の立場に立って見れば、信頼される提案が自然とできるようになります。