基準って大事
ISOを取得している工場は多くあります。
国際基準に則ったマネジメントは、外部からの信頼を高める大きな力になります。しかし、経営陣の意図とは裏腹に、現場では「ISOのためのISO」になってしまうことが意外に多いのです。
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「ISOのためのISO」とは?
現場でよくあるのは、ISOで定められたマネジメントと、実際に行われている現場のやり方が別物になってしまうケースです。例えば…
ISO審査の直前になって急に書類を集め始める
日頃は全く使わないチェックリストを審査用にだけ作る
本来の目的である「品質向上」や「安全確保」が後回しになる
これでは、基準は形骸化し、現場の改善にはつながりません。
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基準を活かすとは?
正しいやり方は、基準を「現場をより良くするための道具」として使うことです。
マネジメントに必要なことは何か?
基準はその何を補うためのものか?
現場で不足している部分をどう埋めるか?
基準はチェックリストではなく、「問題を見つけ、改善するための指針」と考えると、ISOもJISもぐっと身近になります。
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自己流の危険性
職場には、知らず知らず自己流を押し付けてしまう人がいます。
作業方法が個人流になっている
別の作業者に自分のやり方を強制する
結果として「どれが正しいのか分からない状況」が生まれる
これは、自分では効率的だと思っていても、周りにとっては大混乱。知らないうちに「要注意人物」になってしまいます。
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面白い発見のヒント
基準に沿って行動することは、ただのルール遵守ではありません。むしろ 実験のような楽しさ があります。
「ここだけ変えてみたらどうなる?」
「基準を少し応用してみたら結果は変わる?」
小さな改善を繰り返すことで、現場の「気づき」と「創意工夫」が生まれます。基準を守ることと、柔軟に考えることは矛盾しません。むしろ、両方を組み合わせることがプロの現場力です。
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自分に問いかけよう
> このやり方、基準はどうだったっけ?
ここだけアレンジしてみて、結果を観察してみよう!
毎日の仕事の中で、小さな実験を繰り返すことで、基準を「守るだけのもの」から「活かすもの」に変えていきましょう。