「手順書ってどこまで決めるべき?迷ったときの考え方」
現場でよく出る意見のひとつに、
「ここはもっと詳しく手順を決めてほしい」
という声があります。
では、手順を細かく決めるのは一体何のためなのでしょうか?
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ありがちな場面
ある人からは「資材の並べ方を基準化してほしい」という要望がありました。
理由を聞いてみると…
自分が良いと思って並べたら、別のシフトの人に「なんでそんなやり方なの?」と聞かれる
そのやりとりが面倒だから、基準を作ってほしい
とのことでした。
一見もっともらしいですが、「説明が面倒だから基準化してほしい」というのは本来の目的とはズレていますよね。
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基準を決める本当の意味
私たちが基準を決めるのは「改善のため」です。
基準があるからこそ、
今のやり方の良し悪しを客観的に評価できる
改善したときに成果が明確に見える
という効果があります。
例えば、生産性を高めたい場面を考えてみましょう。
基準通りにやれば 10秒でできる作業 があるとします
それを工夫して 9秒でできる方法 を考えれば、改善の成果が分かります
逆に基準がなければ、
ある人は10秒、別の人は15秒かかる。
そこから「14秒に短縮できました!」と言っても、価値があるのかどうか判断できません。
つまり 基準は改善のスタートライン(ゼロ点) なんです。
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まとめ
基準を作る理由は「説明を楽にするため」ではありません。
みんなで改善を考えるための共通のものさし です。
だからこそ、
基準をただ守ることが目的ではなく
その基準をどうより良くできるかを考えること
ここに意味があります。
あなたの職場でも、
「なぜこの手順があるのか?」を共有してみませんか?
きっと次の改善のヒントが見えてきますよ。