片付けをめぐる小学生との攻防戦 ― そこに隠れた職場改善のヒント
「片付けはちゃんとしたの?」
これは小学生の息子に母親が声をかけたときの一場面です。
遊んでいる息子に「遊ぶ前に片付けなさい」と言うと、息子は猛反発。
> 「もうやったよ!!」
と声を荒げます。
母親は負けじとまくし立てます。
> 「どこが片付けたの?!机の上はぐちゃぐちゃだし、プリントは置きっぱなしだし…」
しかし息子も引きません。
> 「でもやったんだもん!」
――もう耳にタコができるほど聞いてきたやり取りです。
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基準を決めよう
この押し問答、なぜ起こるのでしょうか?
理由は単純です。
親の「片付けたレベル」と子の「片付けたレベル」が違うから。
基準がなければ、話はいつまで経っても平行線です。
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職場でも同じことが起きていませんか?
この作業は「安全」なのか「不安全」なのか
このオペレーターの作業速度は「速い」のか「遅い」のか
清掃は「行き届いている」のか「不十分」なのか
基準がないまま話をすれば、意見は食い違い、押し問答が繰り返されます。
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リアルな家庭の例
家庭で言えば、例えばこんな基準を決めておくことです。
ランドセルは棚に入っていて、中には明日の準備がされている
机の上のスペースには何も置かれていない
本は本棚に戻されている
ベッドの上には何も置かれていない
これが「片付けた状態」という基準になります。
実際に息子は、しぶしぶ片付け始めましたが、机の上のものを引き出しに押し込めるだけで再び遊び始めてしまいました。
でも「引き出しに押し込むのはダメ」というルールを基準に加えれば、次からはもっとスムーズに伝わるでしょう。
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何事も基準を軸にして話をする
基準を決めておけば、
「これをしてね」と伝えるだけで相手が動きやすい
できていなければ「基準に沿っていないよ」と冷静に言える
根本的に改善したいときは「基準」を変えれば良い
という具合に、話がシンプルになります。
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明日から実践できる気づき
小さなミスも放置せず原因を探す → 「簡単だから大丈夫」は禁句
改善策をすぐ試せる仕組みを作る → 計算機・チェックリスト・作業時間調整
自分と他人の仕事の線引きを柔軟にする → 誰の責任かだけで判断せず、状況に応じて引き寄せる
家庭でも職場でも「何をもってOKとするか」を言葉やルールにする
今日気づいたことを、一つでも明日から試すだけで、無駄な時間は減り、チーム全体の信頼と効率につながります。
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✅ 今日のまとめ:
「常識のぶつけ合い」は基準がないから起きる
基準を作れば相手が動きやすくなる
改善したければ基準を変えれば良い
あなたの職場や家庭でも“基準のズレ”はありませんか?
そして今日、何を変えることができそうですか?
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