無駄な仕事を続けていませんか? ― その仕事って何のため?
世の中にはたくさんの「無駄」が存在します。
例えば…
誰も見ないのに作り続ける資料
内容よりもハンコを押すことが目的になっている回覧
結論が出ないまま時間だけ過ぎていく会議
思い当たりませんか?
現場やオフィスでは、こうした「やることが目的になってしまった仕事」が意外に多いものです。
では、工場の現場ではどうでしょうか。
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現場で起きた一コマ
毎日の集計作業で、あるメンバーがよく数え間違いをしてしまいます。
リーダーは苛立ちながら愚痴をこぼしていました。
> 「数えるだけなのにできないなんて、レベルが低いな。ちゃんとやれる人間がほしいよ…」
そこで私はリーダーに問いかけました。
「どうして間違えてしまうんですか?」
するとリーダーは反発するように言いました。
> 「いや、知らないよ!数を数えられない人を雇うなんてどうかしてるよ!」
「普通なら誰でもできるでしょ?」
「教育しても無駄だよ、性格の問題だよ」
――これは現場で本当によく聞く“ありがちな言い訳”です。
「数を数える=簡単なこと」という固定観念があるため、原因を考えようとしないのです。
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間違いには必ず理由がある
しかし、ミスには必ず原因があります。
例えば…
時間が足りないなら → 作業時間を増やす
暗算で計算しているなら → 計算機を使わせる
数え忘れが多いなら → チェックリストを導入する
原因も対策も、探せばいくらでもあるはずです。
それなのにリーダーは「ミスはメンバーのせい」「尻拭いは自分の仕事」と決めつけてしまっていました。
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線引きは状況によって変えるもの
自分と他人の仕事の線引きは難しいものです。
ですが、その都度調整していけば良いのです。
今回のケースなら、リーダーとして教育の一環で「原因と対策をメンバーに考えさせる」という選択もできます。
ただしその場合でも、リーダーが責任を持って「考えさせる場」をつくる必要があります。
ところが実際には、リーダーも半ば諦めてしまっていて、結果として
メンバーの成長の機会が失われる
無駄な再確認業務だけが残る
という悪循環に陥ってしまっていました。
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「今よりより良く」をモットーに
よく間違える仕事でも、我慢してやり続ければ慣れるかもしれません。
しかし、新人が来ればまた一から同じミスが繰り返されます。
そのたびに尻拭いが発生し、リーダーの時間は奪われ、他の大事な仕事ができなくなります。
だからこそ、無駄な時間を早くなくして次のステップへ進むことが大切です。
きっと会社には「もっとやって欲しい仕事」があるはずです。
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明日から実践できる気づき
小さなミスも放置せず原因を探す → 「簡単だから大丈夫」は禁句
改善策をすぐ試せる仕組みを作る → 計算機・チェックリスト・作業時間調整
自分と他人の仕事の線引きを柔軟にする → 誰の責任かだけで判断せず、状況に応じて引き寄せる
今日気づいたことを、一つでも明日から試すだけで、無駄な時間は減り、チーム全体の成長につながります。
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✅ 今日のまとめ:
「簡単な仕事」ほど原因追及がなおざりになりがち
ミスには必ず理由があり、改善策もある
無駄をなくせば、もっと価値ある仕事に取り組める
あなたの現場にも“形だけの仕事”はありませんか?
そして今日、何を変えることができそうですか?