忙しいからできない?──現場の思考を変えるヒント

 

製造現場でよく耳にする言葉のひとつが「忙しいからできません」。
確かに、作業中に別の仕事を頼まれたらそう思うのも無理はありません。
しかし、これはあくまで“本人の判断”であって、必ずしも本当の限界ではないことが多いのです。

実際にあった現場でのやり取り

ある日、作業員からこんな報告がありました。

> 「床が濡れていて危ないんです。いつも拭いている人が今日は休みなので、誰もやってくれません。」

 

私:「危険だと思うなら、今の作業を止めて床を拭いてください。安全第一です。」
作業員:「今の作業を止めていいのか分かりません。」
私:「ではリーダーに確認してください。」
作業員:「誰かに床拭きをお願いできませんか?」
私:「リーダーに聞く事は難しいですか?」

この場面から見えた課題

作業員は「これは自分の仕事ではない」と思っている
(実際には日常清掃の一部で、普段は自分たちが行っている)

担当者が休んだときの代行者が決まっていない

リーダーに声をかけづらい雰囲気がある

リーダーも床が濡れていることには気づいていたはずですが、「拭く」という行動は選択しませんでした。
忙しかったのか、危険を軽く見たのかは不明ですが、そもそも現場でそうした議論ができていないことが問題です。

改善の方向性

「忙しいからできない」という言葉は、現場の空気や仕組みが変われば「どうすればできるか」に変わります。
そのためには、リーダー教育が不可欠です。

現場状況を正確に把握する力

安全や品質に関わる判断は、忙しさよりも優先する意識

他部署も含めたチームで改善を回す仕組みづくり

こうした姿勢が浸透すれば、現場の風通しは確実に良くなります。

💬 あなたの現場ではどうですか?
「忙しいからできない」を「どうすればできるか」に変えたエピソードや工夫があれば、ぜひコメントで教えてください。
みんなの経験をシェアすることで、現場改善のヒントが広がります。

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